2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

消えていく虹

虹を見た ハンドルをきり 虹 追いかけてみる 運動公園 駐車場 あわてて 車 おりる。 小走りに虹の近くに あっという間に 消えていく 虹 息をきらし歩きだす 雲を背に 小さく消えていく虹を眺める ため息… わたしは いったいなにをなにを したかったのか 捕ま…

天泣

散歩道生い茂る 雑草たち ツユクサネジバナ 可愛く 顔だす シロツメクサ四つ葉のクローバー 夢中になって探してる てんとう虫が飛び立って ポロポロと小雨 降る 空 見上げると 青い空 狐の嫁入り ぽつりと言った祖母の横顔 思い出す 青い空から雨が降るとき…

ちいさな温泉

車で10分 古い小屋 母に付き合い目をこすり起き抜けに 向かう 朝 5時半ちいさな温泉 夏休みの中学生にはハードな時間ちょっと 寝とぼけて車 乗り込む サイモン&ガーファンクルコンドルは飛んでいくサウンド・オブ・サイレンス 甘く 優しい 歌声切ない 旋…

水しぶき

子どものころ連れられて セミの鳴くなか滝を見に行く 人混み 苦手なわたしひとり歩いて誰もいない場所に行く 白くなった 大量の水勢いよく流れ去る水の大群 大きな悲鳴 あげながら大量の水 流れ去る 本当は 嫌なの?行きたくないの? 水しぶき 浴びながら水…

Love Letter

甥 生まれた日ほっとした ちいさな手わたしの人差し指ぎゅっと握る温かな思い こみあげる 姪 生まれた日連絡がきたちょっと不思議な気持ち 初めて歩いた 驚きと感動 甥と姪ふたりを想うと不思議な気持ち温かな気持ち 子をもたぬ 選択いまだに 解らない 間違…

浜辺のひととき

海岸沿い 細い道潮の香り 砂地を走る四駆 ハマボウ 潮風乾いた 砂 まとわりつく生ぬるい砂 不機嫌な黒猫 岩影潜り込み バゲット 生ハムチーズ シードル かぶりつき咳き込む。 ベタつく 潮風 サンダル脱いで もう どうなってもいいや自暴自棄 やわな心 ぼんや…

宵待草

庭に 宵待草風に 揺られ 母に教わった哀しげなメロディ 竹久夢二月宵待草 華奢な着物姿哀愁儚げ レモンイエロー宵待草 夢二の絵彷彿させるたおやかな 姿宵待草 庭に咲く宵待草 口ずさむ哀しみの歌 哀しみに 心 ひかれる儚げな 心 惹かれる 雨 さめざめと 月 …

純陽の日

芝桜ピンクと白丘の斜面 眺めてた ピンクと白の 芝桜喜ぶ母 幸せそうな 家族カート エンジン音 芝生に 腰をおろし子どもたちの笑い声聞く ソフトクリーム なめて母とふたり 歩く ソフトクリーム 口に運ぶたび立ち止まる 母 食べ歩き 出来ないこと初めて 知っ…

やまゆり

薄暗い 山道小雨 ささやき姿なき鳥 鳴き声 響く 怯えながらてくてく 歩く 梅雨の空雨雲 低く気だるく 広がる ミラー 見上げカーブ まがる 甘い香り乳白色 ヤマユリの花 色気を放つヤマユリ わたしふらふらとヤマユリに手をかける 静けさを 切り裂く鳥の鋭い…

ヒメジョオン

ランドセルが歩いてるたくさんのランドセル ふざけて笑いあう子どもたち 車 徐行しブレーキに足をおく 歩道 とぎれて子どもたちまばらに 歩く通学路 ふざける子ども いなくなりほっとして息を吐く アクセルに 足を乗せスピード あげる ちいさな体 大きなラン…

夏のしあわせ

かき氷ガリガリと氷 削って鼻歌を かき氷ガリガリと氷 削る幸せの音 白い氷 ふわふわ落ちてガラスの器舞い降りた淡い雪 かき氷ガリガリと氷 削ってニコニコしながら ふわりふわりと白い雪落ちてくる 赤いシロップかけて 白い練乳たっぷりと かき氷ガリガリ …

夏の夕暮れ

夏 蜩逃げ水夕焼け ケイトウダリア 夕焼けの美しさ オレンジ色紫色灰色 移りゆく夕焼け 淋しさと優美 美しさと哀愁 夕焼けのダンス色のコントラスト ケイトウとダリア 見かけると思い出す 幻想的な夕暮れのアート感動と虚しさの自然の芸術

ブランコ

小学校忘れ物をとりに戻った みんな帰って静かな学校 鼓動高鳴り立ち止まる いつもと違う静かな校舎 わたしを拒む冷たい校舎 やっぱり 帰ろうか 片隅に 寂しげな ブランコ ギコギコ ギコギコいびつな音をたてブランコを漕いでみる ギーコギーコ ギーコギーコ…

真夏の月光

真夏の夜じとっと 生ぬるい風体を撫でる苛つく 暑さに帰りたいそう思ったとき 目の前に広がった 黒い海 一筋の道をつくる 神々しい満月 胸 ぎゅっと 縮み背筋 少し 寒くなる すべてを忘れさせる妖精の舞月の光の素粒子 あれは 天使 あれは 妖精 不思議な 美…

幸せの香り

雷と横殴りの雨車止め 外を見る 大粒の雨 ボンネット跳ねるバタバタバタと走り去る雨 雷 光り まぶた 閉じる しばらくすると光さしこみ青い空 丸くあらわれる 梅雨の晴れ間 黄色い雨靴ピンクのレインコートかわいい少女ケーキ屋さんから出てくる ケーキの入…

満天の星

ベタつく汗淀んだ空気 蛍 乱舞する たくさんの人 喜び 楽しむ声声声 はしゃぐ 声から逃れ逃れ逃れ 草の香り 誘われ畑 入り込む 息を止め夜空 見上げれば煌めく星 広がる 宇宙と一体になれるような満天の星見つめる 深呼吸深呼吸 星空に吸い込まれてしまいそ…

あざみの花

通学路あざみの花 紫色を見かけると自転車から降りて手を刺す 刺我慢しながら手折る 家に帰り祖母の部屋へ編み物をする ちいさな背中花瓶にいけたあざみ 紫色の凛とした 佇まい刺のある簡単には人を寄せ付けない 気高さ どこか 祖母に似たあざみの花 見かけ…

新しい町

ダムができて消えた街 移築した茅葺き屋根お雛様たくさん 並ぶ 薄暗い 部屋かび臭い 雛人形 新しいレストラン新しいお土産屋さん新しい温泉新しいお家新しい役所新しい道 お蕎麦 食べて豆腐 買う温泉 入ってソフトクリーム 食べる ダムになった古い町 あのま…

鬼百合

川縁 旧道細い道 深碧色ひときわ目立つゴーギャン・オレンジ ひとつ ふたつ数えて歩く 川縁 細い道 煉瓦作りのトンネル深碧の土手ゆさゆさと雑草たちの通り道。 ぽつり ぽつりと明るく咲く陽気な鬼百合 梅雨の晴れ間の散歩道

朝顔 夕顔

朝 朝顔が咲き夕 夕顔が咲く 夕 朝顔はしぼみ朝 夕顔はしぼむ 朝顔の 天真爛漫な 笑顔夕顔の 妖艶な 微笑み 一人の 女性の 一日を覗きみたような 恥ずかしさ。 朝 朝顔は咲き夕 夕顔は咲く 夕 朝顔がしぼみ朝 夕顔がしぼむ 大人の 女性の 心模様垣間見たよう…

蓮の花

ピンクの大きな花太鼓橋鯉が泳ぐ池 たどり着く 蓮の花堂々と咲いている 自らの美しさ 誇るのではなく 生きていることを 誇りに 凛と咲く。 ピンクの大きな蓮の花誇らしげに 咲いている。 鯉の餌投げ入れてみるたくさんの大きく開いた口グロテスク後ずさり 蓮…

川下り

蒸し暑い 昼下がりお弁当 コンビニで買い橋を渡り ベンチで食べる 川からの涼しげな風微かに 感じる。 橋の上 黒い帽子を深めにかぶり頬杖ついて川を眺める 川下り楽しげに舟に乗る人たち 風にふかれぼんやり眺めている わたし わたしに 気づく舟上のひと 指…

蓮華草

春のご褒美わくわくしながら散歩する 母と姉とわたし歌を歌いスキップして うきうきしてた春のご褒美 眼下に広がるれんげの花 こころ 逸るあぜ道 降りる 髪飾り首飾り たくさん 作って大はしゃぎ ゴロンゴロンと転がって 春のご褒美満喫する 春のご褒美ピン…

踊り子たち

夕食を終え車 乗り込む エンジン ふかす父の癖。 珍しく 家族 みんなでコスモスの咲き乱れる公園へ 真っ暗の道くらくらと 曲がりながらエンジンふかしくねくねと カーブを登る 夜空にぼやけた ハーフムーン 柵を越え 車 とめる ライトに浮かびあがる 白っぽ…

麦波

退屈な ドライブ後部座席 靴を脱ぐだらしなく 寝転がる 父と母の声遠くに聞く 叱られてしぶしぶ 起き上がる 窓を開け外に 視線 放り出す 目の前に 麦畑風に なびいて波のよう 黄金の波 打ち寄せてかえっていくしなやかに 息をのみため息をつくこのまま やさ…