2019-07-01 麦波 退屈な ドライブ後部座席 靴を脱ぐだらしなく 寝転がる 父と母の声遠くに聞く 叱られてしぶしぶ 起き上がる 窓を開け外に 視線 放り出す 目の前に 麦畑風に なびいて波のよう 黄金の波 打ち寄せてかえっていくしなやかに 息をのみため息をつくこのまま やさしい 風と共に 麦の波間に 漂って ゆらゆら 揺れて ゆりかごに 揺られて のんびり 眠りたい 黄金色の波を 背に緩いカーブ 体傾き振り返れば 遠くに 小さな 黄金色。